教育資金の一括贈与は終了しました
今年(令和8年)3月31日をもって、「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」が終了しました。
これは、祖父母や父母が子・孫の教育のために最大1,500万円まで非課税でまとめて贈与できる仕組みで、平成25年の創設以来、延長を繰り返してきた制度です。いわばあらかじめ大きな安心枠を一気に確保できる「ビュッフェ(食べ放題)」の注文のような制度が、今回ついに終了したわけです。
「これからは教育費に税金がかかるの?」
そうお感じになった方も多いかもしれません。ただ、実はこの一括贈与の制度は、専用口座を開設して領収書を金融機関に都度提出するという手続きの煩わしさもあり、近年は利用者が減少傾向にありました。創設以来、累計利用は27万件超に上る一方、近年は出生数に対する新規利用割合は約1%程度になっていたようです。制度を使わずとも、十分に対応できる方法があるからです。
「アラカルト」はいつでも注文できます
それが「都度贈与」です。入学金・授業料・教材費・通学定期代・留学渡航費など、幅広い教育費が対象で、学習塾や一般的な習い事(ピアノ・英会話等)の月謝も社会通念上相当な範囲であれば含まれます。必要なそのときに、必要な分だけ直接支払う場合、以前から贈与税はかかりません(相続税法第21条の3第1項第2号)。ただし高額すぎる習い事や将来分の前払いは対象外です。これはビュッフェがなくなっても変わらないメニュー、いわば「アラカルト(一品注文)」です。学費や月謝の請求が来たタイミングで直接振り込んであげるだけで、手続きが要らず税務上の問題は生じません。
これからはご家庭に合った「アラカルト」
大きな一括の枠はなくなりましたが、「アラカルトの都度贈与」に加え、暦年課税の基礎控除(年間110万円)や相続時精算課税制度を組み合わせることで、無理のない形でお孫さんやお子さんの教育をサポートすることは十分可能です。
どの方法が最適かはご家庭の状況によって異なりますので、ぜひ一度ご相談ください。