令和元年に成立していた改正戸籍法がシステム構築などで5年の歳月を経て、令和6年3月から施行されます。
今まで本籍地の市区町村でなければ戸籍謄本を取得できないため手続きに手間と時間がかかっていましたが、いよいよ新システムで不便を解消することができるようになります。
改正点は次の3点です。
①行政手続きにおける戸籍謄抄本の添付省略が可能に
②戸籍の届出における戸籍謄抄本の添付省略が可能に
③本籍地以外での戸籍謄抄本発行が可能に
上記各項目を見てみます。
例えば健康保険の被扶養者認定や国民年金第3号被保険者の資格取得事務において婚姻歴の確認等親子関係、婚姻関係は手続きにマイナンバーを利用することになっているので戸籍の添付は不要になっています。
婚姻届や養子縁組届などに様々な戸籍の届出の際に戸籍謄抄本の届出が不要になります。
さらに戸籍の届出提出後、電子化されることですぐに新しい戸籍謄抄本ができるようになります。
欲しい謄本の戸籍の本籍地が全国にあっても、住んでいる市区町村や勤務先の最寄りの市区町村の役場の窓口で自身の戸籍の他、配偶者、父母、祖父母、子の戸籍謄本を取得できるようになります。窓口に行くときは顔写真付きの本人確認できる証明書が必要です。
さらにオンラインで行政手続きをする際に利用可能な戸籍の証明書として、新たに「戸籍電子証明書」が発行されるようになります。パスポートの発給申請時にこの証明書を行政機関に提示することで戸籍証明書などの添付が不要になり、今後、他の手続きにも拡大される予定です。