「キャリアアップ助成金」、「人材開発支援助成金」、「雇用調整助成金」など、雇用保険を財源とする「雇用関係助成金」は、よく知られていると思います。
それでは、「労働条件等関係助成金」を、ご存じでしょうか?
「労働条件等関係助成金」の代表例は「業務改善助成金」や「働き方改革推進支援助成金」などですが、事業主のみが拠出する労災保険料が主な財源とされています。
なお、「労働条件等関係助成金」は、補助金等適正化法が適用されるため、原則として収益納付や相見積(競争入札)が求められ、自己取引も禁止されています。
「雇用関係助成金」は、給付割合や給付額などに差を設けていることが多いものの、中小企業だけでなく大企業も対象にしていますが、「労働条件等関係助成金」は、中小企業事業主を対象としています。
「労働条件関係等助成金」の対象となる中小企業事業主の範囲は以下の通りで、一般的な中小企業の定義と概ね同様となっています。
「労働条件等関係助成金」の対象事業主
業種 | 資本金・出資 (以下) | 労働者 (以下) | |
小売・飲食 | 5,000万円 | ま たは | 50人 |
サービス | 同上 | 100人 | |
卸売 | 1億円 | 同上 | |
その他 | 3億円 | 300人 |
「労働条件等関係助成金」は、メジャーな「雇用関係助成金」に比べれば、助成金の種類はそれほど多くありません。
しかし、「業務改善助成金」(生産性向上のための設備投資と最低賃金引上げを支援)や「働き方改革推進支援助成金」(労働時間等の改善を支援)、「受動喫煙防止対策助成金」、「エイジフレンドリー補助金」(高齢者の安全衛生確保を支援)、「中退共新規加入等掛金助成」など、意外と多彩なメニューが用意されていますので、興味ある事業主の方は活用を検討されてはいかがでしょうか?