ミニマムTAXの対象者となる所得額
令和9年以降のミニマムTAX算式は、
(A)基準所得金額:申告不要なしの全所得
(B)基準所得税額:基準所得に係る税額
ミニマム税=(A-1.65億円)×30%-B
所得が、15%課税の配当や株式譲渡、不動産譲渡だけだったら、上の算式のミニマム税をゼロとしたときに、ミニマム税がかかり始める所得が逆算できます。
(A-1.65億円)×30%-A×15%×1.021
=A(0.3-0.15×1.021)-1.65億円×30%
=0.14685A-4950万円=0
A=4950万円÷0.14685=337,078,652円
15%分離課税所得5億円の時
(5億-1.65億)×0.3-5億×0.15×1.021
=23,925,000円 これがミニマムTAXで、これに、別途復興税がさらに加算されます。
この税負担を和らげたいと思って、所得控除に社会保険料や扶養控除や寄附金控除などを加えて所得控除額を増やすと、その分、基準所得税額が減ります。
所得控除100万円だとすると、(100万円×0.15=150,000円)、とB部分の基準所得税が減りますが、その分、ミニマムTAXが増えてしまいます。従来型の節税としての所得控除や税額控除は、意味を持たなくなっています。
節税策は年度分散のみ
ミニマムTAX対象者は、既払い相当の基準所得税と、新規に計算されるミニマムTAXとを合わせた税額を負担するので、その額は、1.65億円超の部分の30%相当額とイコールです。
こういう構図だと、従来の節税策では対処不能です。しかし、毎年富裕者層の人ではなく、不動産売却やM&Aでのスポット富裕者については、臨時の所得を2年に分けることができれば、基礎控除的な1.65億円が2度使えます。そういう工夫が、できたら、美味しいでしょう。
もう一つ厄介にさせているもの
基準所得税額中には、2.1%の復興税が含まれていると解釈されています。それゆえ、ミニマムTAX算出後は、その部分にのみ復興税を上乗せするものとされております。
先ほどの計算で、所得控除増で減額になった基準所得税(復興税なし)の額は、ミニマムTAXに転嫁されます。そうするとその額に復興税が付加されるので、復興税ありになり、つじつまが合います。