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労働時間規制緩和 アンケートによる意識調査

約6割は肯定的

 令和8年通常国会で、約40年ぶりとなる労働基準法の大改正が見込まれていましたが、法案提出は見送られました。その理由として厚生労働省の審議会では働き方改革法の見直しに関して議論が行われていましたが、高市首相が労働時間規制緩和の検討や安心して働くことのできる環境の整備等を指示したことが一因と言われています。

 労働時間規制の緩和に関して働く側はどう感じているかのアンケート結果がエン・ジャパンより公表されています。

 労働時間規制緩和に対する印象については、57%が良いと思う(「とても良いと思う」18%、「良いと思う」39%)と肯定的に評価しました。良いと思う理由は「労働時間の希望を実現しやすくなるから」57%でした。

 多くの人が働く時間を自ら選択できることを肯定的に考えているようです。

労働時間は増やしたくない

 正社員(フルタイム勤務)への質問で実際に労働時間を増やしたい人は13%に過ぎず「現状維持でいたい」(47%)が約半数を占め、「減らしたい」(38%)と回答した人も多く見られました。

 さらに規制緩和を「良いとは思わない」と回答した人は27%で、その理由として多かったのは「健康・身体への影響」(38%)で多くの年代で挙げています。次いで「意図しない労働時間への懸念」(34%)という結果で約3割は長時間労働の恒常化は避けたいとの気持ちが見えてきます。

もっと働きたい人と現状維持者の言い分

 「労働時間の規制には賛成するが、自分は労働時間を延ばしたくない」人が大勢を占めている状況は、規制緩和には賛成しても自分の労働時間の話ではなく、他者で仕事に熱量をもってもっと働きたい人、報酬増やスキルアップを目指す人々には規制が成長のブレーキとして作用している面があると感じて賛同しているのでしょう。しかし自分は労働時間を増やしたくないという人も大勢いるということは、当事者なき規制緩和になりかねません。

 この調査結果からは、規制緩和を単なる長時間労働につなげないためには個人の心身の健康への配慮や本人の自由な意思に基づく選択を担保することが重要なことがうかがえるでしょう。

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