タクシー配車アプリに「チップ機能」
一昔前まで、タクシーの支払は現金が主流でした。そのため、夜にタクシーを利用した際に「お釣りはいらないよ」という人がよくいらっしゃいました。これは、一種の「チップ」の代わりとなっていましたが、最近は、7~8割はキャッシュレス決済。このような習慣もなくなりつつあります。
代わりに増えてきたのが、訪日外国人(特に欧米圏)が支払うチップ。彼らには、チップ文化があります。日本のタクシーアプリ(GOやUberなど)の中に「チップ機能」が搭載されているものが増えてきています。
実際、日本人のチップ提供頻度は低く、外国人の方が多い傾向にあるようです。
<チップ機能の利用度>
| 日本人 | 外国人 | |
| 頻度 | 低い(任意) | 高い(習慣) |
| 金額 | 最少額中心 | 高め |
| 理由 | 文化的に
不要意識あり |
自国基準で
サービス評価 |
タクシー運転手が受け取るチップの取扱い
このようなタクシー運転手にアプリを通じて支払われるチップの所得税の取扱いは、次のように考えられます。
⑴タクシー会社の使用人であるタクシー
運転手が乗客から直接受領する場合
所得税の基本通達(雑所得の例示)にある「役員又は使用人が自己の職務に関連して使用者の取引先等から贈与等により取得する金品」に該当するため、タクシー運転手の「雑所得」と考えられます。
⑵タクシー会社が一旦チップを受領し、
これを従業員であるタクシー運転手で
分配するような場合
タクシー会社が受領するチップは益金とされ、従業員(タクシー運転手)へ分配される金品は「給与所得」と考えられます。タクシー会社の運用に委ねられている部分もありますが、アプリ経由でチップが運転手にポイントとして付与され、銀行振込で引き出す仕組みができているものが多いようです。会社側でも、この「副収入」の取扱いを社内に周知しておいた方がよいでしょう。
消費税の取扱いは「課税対象外」
なお、消費税の取扱いについては、国税庁HPの質疑応答事例に、運転手に対するチップは、提供を受ける役務との間に明白な対価関係が認められないため、課税仕入れに該当しないと記されています。