どうやって税の大小を決めている?
税金には所得税や住民税といった様々な税目(税の名称)があり、その分類も多様ですが、税を課す主体に着目すると、国税と地方税に分けることができます。そして徴収された税金は国税であれば国の財源、地方税であれば地方団体の財源になります。
では、徴収される税金の大小はどうやって決めているのでしょうか。基本的に儲けや資産が多いと税金を取られるというイメージが強いですよね。この儲けや資産が多い少ないで税金の大小を決める際に「担税力」という言葉を用いることがあります。
担税力とは何か
担税力とは「どのくらい税金を負担しても生活や事業が破綻しないか」という、経済的な力や能力を指す概念です。税目ごとに「どこに担税力があるか」の見方が異なります。
所得課税:所得税・法人税・住民税・事業税。収入や所得に担税力があるとみなす
消費課税:消費税・酒税・たばこ税など。消費支出という行為に担税力があるとみなす
資産課税:相続税・贈与税・固定資産税など。相続財産や贈与財産という資産に担税力があるとみなす
特に所得税や相続税などで用いられる「ここからここまでの儲けならこの割合で税金を取る」という仕組みの超過累進課税制度は、この担税力という考え方が元になっています。担税力が高い人、つまり儲けが多い人ほど、税金の割合が高くなるわけです。
公平とはいえ、担税力の下での話
日本の税制は広く分かち合ってゆくために「公平・中立・簡素」を三原則としています。公平といっても「国民全員が公平に額を負担」というわけではなく、経済力が同等の人に等しい負担を求める「水平的公平」と経済力がある人により大きな負担を求める「垂直的公平」という考え方であり、また近年では「世代間の公平」も重要な位置づけとなっています。公平の意味一つ取っても「担税力」を知っていないと、意味を取り違えてしまう方もいるのではないでしょうか。
「担税力」という言葉は税を知る上で重要なのに、知名度がないものになっている気がします。もうちょっと折に触れ、光を当てても良いのではないでしょうか。