補助金の本質は“波及”にあり
売上高10億円以上100億円未満の中小企業が、100億円超の成長を目指すための大規模投資に対し、最大5億円(補助率1/2)の支援を受けられる制度が「中小企業成長加速化補助金」です。
対象事業は、交付決定日から24か月以内に完了する必要があります。単なる設備投資支援ではなく、賃上げの実施や輸出による外需獲得、地域内調達の拡大といった、経済全体への“波及効果”を生み出せるかが問われます。
「100億宣言」が審査の入り口
申請に先立ち、企業は「100億宣言」を作成し、100億企業成長ポータルに掲載する必要があります。2次公募では申請時点での掲載が必須であり、掲載手続きには2~3週間を要するため、早期の準備が不可欠です。
申請には、専門家経費・外注費を除いた補助対象経費で1億円以上の投資規模が求められ、さらに従業員1人当たり給与支給総額の年平均4.5%以上という賃上げ目標の策定が条件となります。これらの計画が不履行に終わった場合や、交付決定までに社内に表明していなかった場合、補助金返還リスクがあることにも注意が必要です。
プレゼンでは“言葉の力”が試される
補助対象経費には、建物費(税抜単価100万円以上)、機械装置費、ソフトウェア費、外注費などが含まれます。審査は一次の書類審査に続き、経営者が出席する二次プレゼン審査が行われ、社長自身が自社の未来をどう語るかが大きく評価されます。
スケジュールと準備体制の構築
今回の2次公募の申請締切は令和8年3月26日(木)15時で、GビズIDプライムを用いた電子申請が必要です。プレゼン審査は6月下旬から7月上旬に実施予定、採択結果の公表は7月下旬以降とされています。申請までに「100億宣言」の掲載、経費の見積もり、賃上げ方針の社内調整、財務資料の整備など複数の工程が並行するため、現実的には年明けからの集中準備が推奨されます。難易度は高く、採択倍率は約6.0倍でしたが、それだけに採択されれば、国が認める「100億企業候補」としての社会的信用も大きなものになります。