人手不足を背景に非正規雇用のシニア(65歳以上)の採用について、警備、介護、ドライバーなどの業種で採用実績が高いようです。
シニアを採用している、または採用意向があると回答した人の「シニアを採用したい理由」としては「人手不足の解消・改善につながるから」51.2%、「専門性が高い・経験が豊富」37.1%、「これまで採用したシニアが優秀だったから」25.4%といった回答が上位に挙がっています。一方、シニアを採用したくない理由として「体力や健康に不安がある」53.7%という回答もあります。これらを踏まえて既存の業務の見直しなどを行いシニア採用を実施すれば、シニアのみならず今後の多様な人材の採用計画やいったん退職した人の再雇用などに生かしていく良い影響を与えるでしょう。
別の調査で下記のような回答があります。経営者・シニアそれぞれが考える問題点
①自分のやり方、経験にこだわる67.7%、②新しいことを覚えてくれない41.9%、③ITに弱い29%、④自分の経験を自慢する22.6%
①フルタイム勤務を嫌がる25.4%、②自分のやり方・経験にこだわる22%、③ITに弱い18.6%、④新しいことを覚えない15.3%
経営者はシニアが考えるほどフルタイムで働かないことを嫌がってはいません。むしろ自分のやり方や経験にこだわることを嫌っている点は、シニア自身の感じ方とは著しい乖離があります。
職場で同僚となる若手・中堅層が望むシニア像としては次のような回答が上位にきています。
①人柄が良い、②技術、経験、業界(商品)の知識、人脈等会社に役立つ何かを持っている、③自ら手を動かす、④過去の事例に詳しく、自分の仕事の役に立つ、④若手とうまくコミュニケーションができる、等
人手不足感がますます強まる中、シニアを特別視せず、シニア雇用のメリットを生かした職場作りを考えるにあたって参考にしたい内容です。