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暦に従って計算するだけではない償却計算

2021/04/27

… デイリーニュース

2ヶ月の次は4ヶ月

 かつて、大学教授の方が、税務専門誌の質疑応答事例の中で、7月31日使用開始した減価償却資産の月数計算について、決算期末が9月30日だったら事業供用月数は2ヶ月となり、また、決算期末が1031日だったら、事業供用月数は4ヶ月となる、と回答していた記事がありました。

 

理由は民法の定めによる計算

 償却限度額を計算する場合の「月数」とは、カレンダーの枚数を意味するものではなく、暦に従って計算するのであり、「暦に従って計算する」とは、民法第143条による計算であり、「応当する日の前日に満了」、応当日がない時は「その月の末日に満了」との規定に従うから、とのことでした。

 7月31日から9月30日までの間に含まれる「30日」は、8月30日と9月30日の2回なので、その月数は2となる、ということ、即ち、「7月31日から8月30日まで」の1ヶ月と「8月31日から9月30日まで」の1ヶ月との合計2ヶ月、ということです。

 

税の実務においては

 しかし、当局の監修を受けていると思われる減価償却の税務ソフトでも、7月31日使用開始で決算期末が9月30日の期間計算を2ヶ月と1日という計算で3ヶ月の償却計算をしています。先の大学教授の解釈にも一理あるかと思いますが、実務では、カレンダーの枚数による計算が主流のように思われます。

 

民法の規定の適用を徹底するなら

「暦に従って計算する」との民法規定を根拠に置くのだとすると、「日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない」という民法第140条の規定も無視するわけにはいきません。

7月31日使用開始で決算期末が1031日の期間計算では、初日不算入とすると8月1日から1031日となり、3ヶ月ちょうどで、大学教授のいう4ヶ月にはなりません。期間の満了日は民法遵守で、初日については民法無視というのも、不合理です。

 

慣習法的実務解釈が定着か

 国税通則法にも期間の計算の定めがあり、期間の初日不算入、期間の定めは暦に従う、応当日前日の満了と、民法と同じ規定になっていますが、減価償却の償却月数計算では、民法の規定に拠るのではなく、初日算入で、カレンダーの枚数に拠るという、税法の世界独自の解釈ルールがありそうです。

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